文献

J-GLOBAL ID：201302257774872421   整理番号：12A1812303

γ-Fe₂O₃によるヒ素の吸着挙動と温度特性

Adsorption of As by γ-Fe₂O₃ and the Effect of Temperature

著者 (4件)： 南翔子 (関西大学環境都市工学部エネルギー・環境工学科) ,  三好貴之 (関西大学環境都市工学部エネルギー・環境工学科) ,  村山憲弘 (関西大学環境都市工学部エネルギー・環境工学科) ,  芝田隼次 (関西大学環境都市工学部エネルギー・環境工学科)
資料名： 化学工学論文集
巻： 38  号： 5  ページ： 318-323 (J-STAGE)  発行年： 2012年 
JST資料番号： S0110B  ISSN： 0386-216X  CODEN： KKRBAW  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ヒ素は発癌性を有する物質であり,地下水のヒ素による汚染は環境問題となっている.水溶液中のヒ素の除去を目的として種々の金属酸化物による吸着除去試験を行った.実験結果からヒ素との親和力が強く,安価で人体に無害であるFeの酸化物を吸着剤として用いることとした.Fe²¹とFe³¹のモル比を変化させてγ-Fe₂O₃を合成した.ヒ素は地下水中でAs(III)およびAs(V)として存在し,pHに依存してその存在形態が変化する.γ-Fe₂O₃を用いてヒ素の吸着除去試験を行い,除去率におよぼすpHの影響を調べた.除去挙動とヒ素吸着前後の吸着剤表面の電位の変化から吸着現象を検討した.pH 7以下で中性種(H₃AsO₃)として存在するAs(III)はファンデルワールス力のような物理的な作用または化学的な作用によって吸着される.As(V)はpH 1以上で陰イオン(H₃AsO₃²,H₂AsO₃²)として存在しており,等電点以上のpHでは静電的反発力が大きく作用していると考えられる.温度による吸着特性を調べた結果,As(III)の吸着には温度による変化はみられなかったが,As(V)は温度依存性が強いことがわかった.(著者抄録)

シソーラス用語： *ヒ素 ,  吸着 ,  金属酸化物 ,  *酸化鉄 ,  水溶液 ,  除去
準シソーラス用語： *γ-Fe₂O₃

分類 (3件)： 重金属とその化合物一般  (SB05021R) ,  用水の物理的処理  (SC02030T) ,  下水,廃水の物理的処理  (SC03040L)

引用文献 (21件)：

• ABHIJIT, M. Hydrogeochemical comparsion and Effects of Overlapping Redox Zones on Groundwatrer Arsenic near the Western and Eastern Margins of the Bengal Basin. J. Contam. Hydrol. 2008, 99, 31-48
• GUAN, X. Removal of Arsenic from Water Using Granular Ferric Hydroxide : Macroscopic and Microscopic Studies. J. H. Mate. 2008, 156, 178-185
• HAGIHARA, Y. Social Environmental Research on Arsenic Contaminated Drinking Water in Bangladesh. Disas. Per. Res. Inst. Annuals, Kyoto Univ., B. 2004, 47
• HO, Y. S. Adsorption of Heavy Metals from Waste Streams by Peat. Ph.D. Thesis, The University of Brimingham. 1995
• HO, Y. S. Sorption Studies of Acid Dye by Mixed Sorbents. Adsorption. 2001, 7, 139-147

タイトルに関連する用語 (4件)： ヒ素 ,  吸着 ,  挙動 ,  温度特性