抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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管理栄養士養成課程生を対象に食品・料理重量見積力育成のための教育プログラムを開発し,その有用性について検討した。本学食物栄養学科の2011年在学の3回生(男子8名,女子72名,合計80名)を対象とした。結果は以下のとおりであった。1)食品・料理重量の目測学習において,教育プログラム終了後に教育介入群は非介入群に比較して実物食品・フードモデルともに菓子・調味料を除く食品バランスガイド5区分すべてにおいて,見積り誤差率が有意に低値を示した。2)教育介入前後において,目測学習への意識・行動・意欲・態度などを4件法で質問し,教育介入後の結果を重みなし最小二乗法で因子分析した結果,事後調査で4つの因子が抽出された。各因子の尺度得点および下位尺度得点は教育介入前には,両群間に差を認めなかったが,教育介入後では,「目測学習への意欲」および「計量意識・行動・他者からの期待」の2因子において,尺度得点,下位尺度得点とも,教育介入群で有意に高値を示した。3)eラーニングシステムの評価において「見やすさ」「操作の分かりやすさ」については教育介入群が高値を示したものの,「反応性」「好感度」「今後の継続使用」などについては課題が残る結果となった。本研究において,教育プログラム使用での見積力向上は効果があったと推測される。食品重量見積り能力の向上には繰り返し訓練が必要であり,その学習の方法として実物食品を使用することよりも,eラーニングシステムを利用することで繰り返し行うことが経済性,安定性,利便性などの面からも有効な学習方法であると考えられる。(著者抄録)