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J-GLOBAL ID：201302258698287146   整理番号：13A1064728

ナラ枯れ予防殺菌剤のナラ菌接種によるナラ菌伸張抑制効果判定の検討

著者 (2件)： 斉藤正一 (山形県森林研究研修セ) ,  中村人史 (山形県森林研究研修セ)
資料名： 林業と薬剤  (Forestry Chemicals)
号： 204  ページ： 1-5  発行年： 2013年06月20日 
JST資料番号： G0376B  ISSN： 0289-5285  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ブナ科樹木萎凋病(ナラ枯れ)被害は,ミズナラやコナラが分布する地域で急激に拡大している。ナラ枯れは,カシナガキクイムシ(カシナガ)が健全なナラ類・シイ・カシ類に穿入し,体表に付着した病原菌(ナラ菌)を樹幹内に持ち込み枯れ死する樹病である。ここでは,殺菌剤の注入によるナラ菌伸張抑制の効果判定を報告した。供試木はミズナラとし,試験区は殺菌剤を樹幹注入後にナラ菌を摂取した処理区とナラ菌を摂取した無処理区である。殺菌剤はサンケイ製KW-06(有効成分トリホリン)とした。処理区と無処理区の辺材の変色面積や伐採後の円盤を採取し,ナラ菌の分離率を評価した。結果,ナラ菌の分離率は,処理区で25%と低く,無処理区では75%と有意差があった。また,ナラ菌接種5週以降であれば,辺材の変色率をもとに殺菌剤の効果を判定可能であると考えられると解説した。

シソーラス用語： *枯死 ,  *キクイムシ科【昆虫類】 ,  ミズナラ ,  コナラ ,  *糸状菌類 ,  *殺菌薬 ,  作用 ,  抑制 ,  延伸 ,  窒素複素環化合物 ,  有機塩素化合物 ,  カルボアミド ,  *カシノナガキクイムシ ,  *ナラ枯れ ,  *Raffaelea quercivora ,  *無脊椎動物
準シソーラス用語： *ナラ菌 ,  *殺菌剤 ,  伸張 ,  抑制効果

分類 (4件)： 森林生物学一般  (FF02010T) ,  微生物による植物病害一般  (FC04051H) ,  昆虫・ダニによる植物被害  (FC04072U) ,  化学的防除  (FC05050X)

物質索引 (1件)： トリホリン

引用文献 (18件)：

• 1) 江崎功二郎(2008)フェニトロチオン乳剤の樹幹散布によるカシノナガキクイムシの穿入防止効果.日本森林学会誌90:391-396.
• 2) 伊藤進一郎・窪野高徳・佐橋憲生・山田利博(1998)ナラ類集団枯損被害に関する菌類日本林学会誌80:170-175.
• 3) 小林正秀・萩田実(2003)カシノナガキクイムシのビニールシート被覆による防除法.森林防疫52:137-147.
• 4) Kinuura, H (2002) Relative dominance of the mold fungus, Raffaelea sp., in the mycangium and proventriculus in relation to adult stages of the oak platypodid beetle, Platypus quercivorus (Coleoptera ; Platypodidae), J. For. Res. 7 . 7 -12 (カシノナガキクイムシ成虫の各生育段階における胞子貯蔵器官および前胃内の Raffaelea sp.優占度)
• 5) Kubono, T. and Ito, S. (2002) Raffaelea quercivora sp. nov. associated with mass mortality of Japanese Oak, and the ambrosia beetle (Platypus quercivous). Mycoscience 43:255-260.

タイトルに関連する用語 (7件)： ナラ枯れ ,  予防 ,  殺菌剤 ,  ナラ菌 ,  接種 ,  伸張 ,  効果判定