抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
車載機器におけるサーマルマネジメントの重要性はますます高まっている。動作に発熱を伴うモジュールの実装には熱伝導性のグリースを用いることが多いが,そのグリースに関する信頼性評価を十分行わないと,ポンプアウトや固化等によって熱抵抗が上昇し,モジュールに動作不良を引き起こす場合がある。三菱電機では放熱性劣化による製品の故障防止のため,熱伝導性グリースの信頼性評価に力を入れており,ここではその内容について述べる。熱伝導性グリースに係る熱抵抗増加現象として“ポンプアウト”“基油抜け”“固化”“たれ落ち”等が挙げられ,ヒートサイクルと高温が大きく関与している。“ポンプアウト”はグリースを基材に挟んだ状態でのヒートサイクル試験で評価した。“基油抜け”は磨(す)りガラスを用いたブリード試験で評価した。“固化”に関する耐熱評価は,温度加速試験結果から,アレニウス法を用いて寿命予測を行った。実装面を立てた状態で使用する場合に発生する“たれ落ち”は,ヒートサイクル下におけるたれ落ち長さを計測し,サイクル数に対しプロットすることで評価した。当社ではこれらの評価に加え,モジュールの反りを模擬したメカニカル評価,熱抵抗信頼性評価を実施し,熱伝導性グリースの適材適所を図っている。(著者抄録)