抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
粉体は肌に少量塗布するだけで顕著なメイク効果が得られ,化粧品に使われる。粉体原料の優れた機能を保ったまま製剤化する工程技術の一つが湿式充填法である。乾式で粉体を作成するには粉砕による高次構造の破壊が避けられないが,湿式では構造が維持されたまま,アルコールや水のスラリーとして他の配合成分と均一にし,真空吸引と乾燥により分散媒を除去してプレス成形する。パウダーファンデーションとして塗布時にカードハウス構造をとることなく充填でき,薄片状粉体が配向する。粉体ケーキの成形には油剤が不可欠であり,完全に溶けていなくてもスラリー状態ならば粉体を流動させながら油剤を薄く展延して分散できる。防腐剤や保存料を高濃度に配合する必要がある。保湿剤も配合される。使用するとしっとりしたフィット感があり,肌の上に広がる。湿式充填法は表面処理法と類似しているので,表面処理法で強い撥水性を与えるメチコン処理を使用でき,それにより粉体は汗や皮脂に濡れにくくなるため,化粧膜の持続性が向上する。溶媒の吸引・乾燥除去時に収縮のためひび割れすることがあり,それを防ぐ工夫がされ,プレスで硬くなる。市販の商品の物性比較も示す。