抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ITシステムが大規模化する一方で,各企業では経験が十分なシステム管理者を必要な人数だけ確保できずに,障害発生時に危機回復を迅速に実現できないことが多い。迅速な危機回復のためには,障害検出から原因特定までに要する時間を短縮することが重要である。そこで本研究では,大規模ITシステムを対象に,障害事象と原因の対応をパターン化し,障害発生時にそれを利用して原因機器を特定する障害原因解析手法を提案する。既存手法では,管理対象のITシステムのすべての接続関係に対して障害事象と原因の関係をあらかじめパターン化する必要があり,大規模ITシステムで障害原因解析を実施できなかった。しかし,大規模システムであっても,一般的にある障害が発生した場合に,その障害により影響を受ける機器は限定的であり,実際の障害原因解析の際には,導出したパターンの一部しか利用されない。提案手法ではこの状況に着目し,障害発生時に障害発生機器に関連する範囲についてのみ障害事象と原因の関係をパターン化し,それを利用して障害原因解析を行う。提案手法を実装し,評価実験を行い,実際の大規模システムを想定した規模のITシステムを対象に,障害原因解析処理を実施できることを確認した。(著者抄録)