抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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農薬使用に伴う環境影響への関心の高まりから,輸入木材の害虫防除として行われているマラソン油剤散布処理後の水面貯木場内水及び隣接河川水におけるマラソン剤の濃度推移を調査した。また,風雨等の影響を想定し室内プールでマラソン処理木材を2時間おきに2分間水没処理してマラソンの水中への溶出量を調査した。横浜植物防疫所新潟支所の水面貯木場(500×225m,水深1~2m)において,マラソン油剤(ジメチルジカルベトキシエチルジチオホスフェート20.0%,有機溶剤等80.0%)10倍液を,水面に浮かせた木材(マレーシア産イエローメランチ等,109本,表面積約100m
2)表面に小型噴霧器で30Lを局所処理した。各採取地点から,処理24時間前,処理直後(10分後),3,6,24,72,168時間後に採水し,マラソンの濃度推移を調査した。採取地点は貯木場9地点,隣接河川の上流と下流各1地点の合計11地点である。分析は農薬GLP適合性確認を受けた機関に委託した。水中のマラソン濃度は,処理された木材の周辺から時間経過とともに貯木場内に拡散する傾向であった。処理後168時間では,貯木場内9地点の検出されたマラソン濃度は0.1μg/l以下で,計算上の溶出量は散布量の3.3%であった。河川調査地点からはいずれの時点でもマラソンは検出されず,流出は確認されなかった。室内プールによる溶出試験では,処理11時間後で約2%と計算された。