抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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LSI設計工程における配線設計期間短縮のため,既存研究において各種の並列計算環境を用いた並列配線手法が提案されている。本研究ではこれらの並列計算環境の中で近年普及しているマルチコアプロセッサに注目し,プログラミングモデルとしてマルチスレッドを用いた並列配線手法を提案する。提案手法では,各スレッドには最初にネットリストが均等に分配される。各スレッドは配線領域を共有しつつ各ネットの配線経路候補をスレッド間での同期制御を行わず並列に探索する。選択した経路候補を確定した経路として配線領域に書き込む際は,書き込みを行うスレッド間で排他制御を行う。配線領域への経路の書き込み時に排他制御を行いつつも,この非同期的経路探索によりスレッドの停止時間は最小限に抑えられる。非同期的並列配線により制約を満たさない競合した経路候補を選択してしまった場合はそのネットについて再配線を行う。実験により,提案手法では逐次実行時と比較して8コア使用時,最大7.1倍の速度向上を確認した。また,配線品質に劣化がみられないことも確認した。(著者抄録)