抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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放射性セシウムによる森林の汚染の特徴と,きのこの今後の展望等について解説した。元素としてのセシウムはアルカリ元素のひとつで,土壌中には数ppm程度存在する。アルカリ元素にはカリウムがあり,セシウムの性質はカリウムに似ていると考えられる。環境中で問題になるのは半減期が比較的長いセシウム134,137である。1950-60年代に世界各地で行われた核実験の放射性セシウムは今でも残留し,特に森林土壌には保持されやすい。放射性セシウムは土壌に強く吸着した形で留まる傾向にある。森林は大小さまざまな生物が共存するため,汚染の状況はより複雑だ。福島第一原発事故後の森林への放射性セシウムの動向を解説した。林産物ではきのこやシダ類の山菜が放射性セシウムを蓄積しやすい。きのこ中の濃度の予測を示した。栽培きのこの汚染経路を示し,きのこに比較的高い放射性セシウムが検出される理由もまとめた。