抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,話速変換を用いたときの3人の映像を介したコミュニケーションの分析を行う。話速変換を利用したリアルタイムの対話環境で「ゆっくり再生」を適用した場合,音声は時間伸張され,聞き手は遅れて音声を聴取完了する。そのため,参与者らはそのままでは次の発話開始のタイミングを共有できなくなり,映像および音声を手がかりとする順番交替の組み立て戦略が必要となる。そこで,3人による話速変換によるゆっくり音声の映像会話を実現するシステムを構築し,実際に話速変換のない通常の映像会話と話速変換映像会話を実施し,映像収録した。収録した映像の発話と視線を書き起こし,順番交替の仕組みを分析した結果,話速変換を使用しない通常の会話に比較すると,話速変換がある会話は,現在の話者が次の話者を選択する頻度が有意に減少することが明らかになった。これにより,話速変換のある会話では,変換のないときと異なる順番交替戦略を取りつつ会話をすすめていることが示唆された。(著者抄録)