抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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寒冷地斜面の地表面における礫の移動量観測は,これまで各地で行なわれてきた。しかし軽便な観測装置がないことから,連続的な観測はほとんど行なわれていなかった。そこで連続的な観測が可能である礫の移動量記録装置を試作した。この装置は回転式ポテンショメーターを用い2mまでの移動を観測できる。野外観測時の温度変化に対する本装置の安定性を確認するため,室内試験を行なった。その結果,本装置の温度依存性は0.2mm/10°C程度であり,移動量観測には十分な安定性と精度を持つことが確かめられた。この装置を用いて,風衝砂礫地の分布する福島県御霊櫃峠において2008~2009年冬と2009~2010年冬に野外観測を行なった。その結果11~4月の間に表面礫が合計40~50cm移動しており,数cm以下の小規模な移動が分散して生じていることが判明した。礫の移動の多くは,凍土もしくは霜柱の融解時に生じたと考えられ,礫の移動時期,移動量に加えて,移動様式を議論できる資料を得ることが出来た。(著者抄録)