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J-GLOBAL ID:201302288760981522   整理番号:13A0712480

大豆生産振興の課題と方向

著者 (8件):
資料名:
号: 68  ページ: 211P  発行年: 2013年03月20日 
JST資料番号: J0267A  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 文献レビュー  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
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大豆の自給率は,2009年時点において大豆全体で6.3%,食用大豆でみても22%にすぎず,大豆の安定供給体制は構築されておらず,大豆作収入の少なさや収量の低位不安定性が粗放的管理→低収→生産意欲の低下という悪循環をもたらしている。したがって,大豆のフードシステム全体を捉えた総合的な対策の構築が重要であり,大豆作の技術,経営,制度,販売対応,企業行動に関わる包括的な検討が求められている。伝統的な大豆食品市場は,いずれも縮小傾向にあり,大豆食を製品として展開する企業や一部の豆腐加工業者は,製品そのものよりも,大豆,あるいは大豆食文化のプロモーシヨンを積極的に展開しており,消費者の健康意識への働きかけや伝統食・食育への働きかけを通して市場の拡大を目指している。生産者にとって収量水準の増加は必ずしも中心的な関心事項ではなく,等級を決める外観品質が生産者にとっての重要事項であるため,圃場の肥沃度,立地条件や病害虫発生状況に基づいた栽培管理に積極的に取り組み,品種改良を含む生産性向上に対する技術構築の必要性が明らかになった。今日の水田作経営の収益構造は,政策変動を受けやすく,同時に大豆作収入が助成金次第で決まるという状況であるため,生産者の増収や品質向上へのインセンテイブを低下させている。改善のためには,収量水準の高位安定化を図り,大豆作を水田作経営の基幹部門の一つに位置付けることが重要である。最後に,大豆作の新たな方向として,直接取引による実需者と生産者との連携,つまり,高付加価値化に向けた地域農業の新たなビジネスモデルの構築が挙げられる。総括的な結論として,供給の安定化と大豆作経営への定着を図りながら,地域産業に不可欠な原料および食材として大豆を利用していく仕組みを構築していく必要があることが明らかになった。
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分類 (2件):
分類
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豆類  ,  農業経済,農業経営 
引用文献 (121件):
  • [1] 伊藤喜雄(1979): 農業の技術と経営, 家の光協会, pp.9-105
  • [2] 梅本雅(2008): 転換期における水田農業の展開と経営対応, pp.108-110
  • [3] 梅本雅(2010): 谷口信和・梅本雅・千田雅之・李侖美, 水田活用新時代, 農山漁村文化協会, pp.153-157
  • [4] 海妻・喜多村・酒井編(2003): わが国における食用マメ類の研究, 養賢堂, 642P
  • [5] 食料白書編集委員会編(2007): 2007(平成19)年版食料白書, 日本人と大豆, 農山漁村文化協会, 135P
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