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J-GLOBAL ID：201302297981839118   整理番号：13A0598173

カンバ類へのオゾンの影響-メカニズム解明とフィールド観察をつなげる-

著者 (4件)： 川口光倫 ,  星加康智 ,  渡辺誠 ,  小池孝良
資料名： 北方林業  (Northern Forestry, Japan)
巻： 65  号： 3  ページ： 73-75  発行年： 2013年03月01日 
JST資料番号： Y0115A  ISSN： 0388-8045  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 北海道においてカンバ類(カバノキ属樹種)は,広葉樹の中で最大で,成長速度が速く,木部の比重も大きく,木材の利用のほか大気中二酸化炭素の固定・貯留機能が注目されている。一方近年の急速な環境変化としてオゾンや窒素沈着は増加しており,樹木へ及ぼす影響が指摘されている。ここでは,カンバ類に対するオゾンの影響について調査した。植物生化学・分子生物学におけるストレス研究の観点からは,オゾンは物理的・酸化ストレスの一種で,オゾンは気孔を通じ葉の内部に入り,酸化力の高い物質へ変化し植物へ悪影響を与える。一方高CO₂濃度下では,気孔の開度が低下しオゾンストレスが軽減されるとの仮設が検証されている。オゾンが樹木や森林に実際に与える影響として樹木の成長低下が推定される中,カンバ類のオゾン抵抗性は弱い。オゾンが葉に吸収されると光合成機能の低下が始まり,葉に可視害が見られるなど葉の老化が促進され,早期落葉が起こり葉から樹体内への養分の転流が阻害されると説明した。

シソーラス用語： 北海道 ,  *広葉樹 ,  蓄積 ,  *オゾン ,  分子生物学 ,  生化学 ,  *酸化ストレス ,  *気孔 ,  葉 ,  濃度 ,  二酸化炭素 ,  カバノキ科 ,  二酸化炭素貯留 ,  炭素蓄積
準シソーラス用語： *CO2濃度 ,  カバノキ属 ,  *カンバ類 ,  気孔率 ,  光合成能力 ,  *早期老化 ,  *大気中CO2 ,  窒素沈着 ,  二酸化炭素固定

分類 (3件)： 林業一般  (FF01010M) ,  植物の生理的障害一般  (FC04031L) ,  大気汚染一般  (SB03010B)

引用文献 (24件)：

• Bussotti, F. (2008) Global Change Biology, 14(11):2727-2739.
• Darbah, JNT. et al. (2008) Environmental Pollution, 155(3):446-452.
• Fujita M. et al. (2006) Current Opinion in Plant Biology, 9(4):436-442.
• Girgždienė, R. et al. (2012) Ambio, 38(8):432-436.
• Hoshika Y. et al. (2012) Water, Air, and Soil Pollution, 223(8):5017-5025.

タイトルに関連する用語 (4件)： オゾン ,  メカニズム ,  フィールド ,  観察