抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高温超伝導バルク体を強磁場発生源として広く応用するために,簡便でコンパクトなパルス磁場法による磁場捕捉性能の向上をねらった研究を実施した。パルス着磁法における磁場捕捉は磁束の運動による発熱により制限を受けるが,30K程度の低温で高いJcをもつ領域では磁束侵入そのものが強く抑制される。このため,磁束の侵入を容易にし,しかも侵入した磁束を逃がさない工夫が必要である。実験によれば,種結晶の配置によって異方的に成長させた粗大なバルク磁石においては,選択的な磁場侵入が観測され,巨視的な結晶の状態によって磁束侵入の挙動が異なる。さらには,均質に作成したバルク磁石よりも,異方的な結晶成長した方が低い磁場での着磁が可能であった。この結果は磁束の運動が微視的な材料組織におけるJcの分布とこれを誘発する常伝導粒子の分布に帰すると仮説を立てこの検証を行った。発熱による超電導性能の低下が避けられないパルス着磁において,低磁場での着磁は発熱の低減を意味しており,より高磁場の捕捉性能を得ることに繋がる。(著者抄録)