抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,複数のアカウントを用いて質問とその回答を繰り返し投稿し,回答者としての自分の評価を操作しようとするユーザを,その投稿履歴と文体の類似判定を手がかりに検出する方法について検討した。Q&Aサイトにおける質問や相談などのコミュニケーションでは匿名であることが重要であるが,匿名性を悪用して,Q&Aサイトにおけるコミュニケーションを妨害しようとするユーザもいる。したがつて,Q&Aサイトにおけるコミュニケーションを促進するためには,匿名性を悪用するユーザを検出することが重要である。匿名性の悪用の1つに,1人のユーザが複数のアカウントを利用してコミュニケーションを操作しようとするものがある。これに対し,本研究ではYahoo知恵袋を対象に複数のアカウントを用いて1つの質問に複数の回答を投稿することを繰り返すユーザを,以下の3つの予想にもとづいて検出する方法を提案した。(予想1)あるユーザが回答した質問に,特定のユーザも回答していることが異常に多い。(予想2)1人のユーザが複数のアカウントを利用して投稿した回答の文体は類似する。(予想3)評価が公平であるなら,1人のユーザが複数のアカウントを利用して投稿した回答への評価には差がない。今回は,この手法を「政治,社会問題」カテゴリに適用して実験を行い,その結果を詳しく検討して,提案手法の有効性について議論した。その概要を示す。今後は,複数のカテゴリでの検出結果を比較して,疑わしいユーザをより精度よく検出できる方法について検討してゆく。