抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ロケットは飛行中に様々な振動,音響,衝撃環境に晒される。ロケットの飛行中に観察される典型的な機体の加速度データの例では,0~5秒と45~80秒の2か所にピークが観察される。打上げ時にエンジン排気噴流から発生した空力音や,もしくは射点構造物と噴流の干渉に起因した空力音が機体を音響加振することによって前者のピークが現れる。本稿ではロケット打上げ時に生じるエンジン排気噴流に起因した音響振動の発生機構に関して最新の知見を紹介するとともに,従来の射点音響設計手法と諸外国の設計開発事例や,2013年9月14日に打上げが成功したイプシロンロケットにおける射点の研究開発事例をポストフライト評価結果と併せて紹介した。ロケットエンジンの排気噴流は出口マッハ数が3以上,出口温度は1000Kを超える高マッハ数,高温の噴流であり,ノズルを出た自由噴流からはせん断層の大規模な乱流渦構造に起因したマッハ波が発生する,機体高度が低い場合の主要な音源である噴流とディフレクタとの干渉音は,プレート衝撃波の強度と関連がある。噴流の流れ方向とディフレククの交差角を浅くすればプレート衝撃波の強度を弱めることができ,ひいてはディフレクタとの干渉音を低減化することが可能となる。