抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,中学校技術・家庭科技術分野(技術科)の授業改善に向けた基礎資料を得ることを目的とする。2008年に告示された中学校学習指導要領から,技術科では,社会を支える多様な技術を適切に評価し,活用する能力と態度の育成が重要視されることとなった。「技術を適切に評価し,活用する能力と態度」とは,「技術分野の学習を通して身に付けた基礎的・基本的な知識及び技術,さらには,技術と社会や環境とのかかわりについての理解に基づき,技術の在り方や活用の仕方などに対して客観的に判断・評価し,主体的に活用できる」ことであるとされる。しかし,この改訂で重要視される「技術を適切に評価し,活用する能力と態度の育成」という実践課題に対しては,計測・制御学習のための題材や教材の効果が十分に検討されているとは言えない。そこで本研究では,計測・制御学習の授業改善に向けた基礎的知見を得るために,現行の計測・制御学習を履修することによって形成される「技術的な見方・考え方」の内容を構造的に実態把握することとした。そして,技術科「プログラムによる計測・制御」の学習における生徒の反応を調査して,「技術的な見方・考え方」の因子構造を解明することを目指した。その結果,「システム的な見方・考え方」,「計測・制御技術に対する興味・関心」,「ユーザーとしての責任感」という三つの因子を抽出することができた。これらの因子は,現行の計測・制御学習を履修した生徒が,学習に対する反応として示したものであり,今後の授業改善に向けた実態把握として,基礎的資料となるものである。