抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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TBF鋼(TRIP型ベイニティックフェライト鋼)とTM鋼(TRIP型マルテンサイト鋼)の微細組織と残留オーステナイト特性の特徴を説明した。この特徴がもたらす優れた冷間プレス成形性とそれの成形性に及ぼす残留オーステナイトのひずみ誘起変態の役割を解説した。ここでTRIP型とは残留オーステナイトの変態誘起塑性(TRIP)効果の利用を云う。まず低合金TRIP鋼の残留オーステナイトのひずみ誘起変態とTRIP効果について述べた。低合金TRIP鋼としては,例えばFe-C-Si-Mn系がある。次いでTBF鋼とTM鋼の組織と残留オーステナイト特性を解説し,両者の特徴についても触れた。更に両者の引張特性と変形機構を実験データに基づき示し,最後にこれらのプレス成形性を冷間プレス成形品の代表例でのデータを示して考察した。これらの材料は冷間プレス成形用の引張強さ980-1960MPa級の第3世代先進超高強度鋼板として期待されている。また焼入れ性を改善した両鋼は,同一強度の機械構造用低合金鋼(SCM420鋼,SNCM420鋼など)に比較して切欠き疲労強度,衝撃靱性,破壊靱性,遅れ破壊強度も優れている「次世代先進構造用鋼」でもある。