抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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地域農業の担い手が直面している栽培管理事務作業を効率化する目的で,GIS(地理情報システム)互換の圃場図を用いた農業情報処理システムがいくつか提案されている.これらのシステムに必須である圃場図の作成作業は人手に頼っており,時間がかかるのが問題である.筆者らは,前報において,ラスタ形式の地籍図2値化画像からベクタ形式の圃場図をPC(パーソナルコンピュータ)で自動作成する「ラスタ・ベクタ変換」手法を報告した(岡田ら(2013)農業情報研究,22(1): 84-95).今回,航空写真である正射画像データから圃場図を自動作成する手法を検討したのでここに報告する.圃場は,画像中のある一定の特徴を持つ小領域と考えられる.また,航空写真は大型画像であり,効率的な処理が必要である.このため,効率的な領域分割が可能なefficient graph-based image segmentation(Felzenszwalb and Huttenlocher (2004) International Journal of Computer Vision, 59(2): 167-181)を用いて圃場図自動作成の可能性を検討した.分割された領域のラスタ形式からシェープファイル形式への変換は,前報(岡田ら(2013)農業情報研究,22(1): 84-95)の方法を用いた.試作した手法を,ある土地改良区管内の現地農家の管理圃場を撮影した13区画の正射画像データに適用し,人手で作成した圃場ポリゴンとの比較を行なうことで識別率を計算した.識別率は29%であり,人手で作成した圃場ポリゴンの約3割を自動作成できた.(著者抄録)