抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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鉄道の落石被害の予防を目的として,沿線の岩盤斜面中の不安定な岩盤ブロックを遠隔非接触計測で検出する手法の開発に取り組んでいる。ここでは,個別岩塊のより詳細な崩落危険度評価法の開発を目的として,空撮による岩塊形状の取得ならびに岩塊の数値解析モデル化について検討した。その結果は次の通りである。1)斜面下方からの視認・測量が難しい岩塊の形状情報を簡易に取得できる空撮測量システムを開発し,岩塊の概略形状の取得に十分な測距精度(誤差3%程度)を有していることを確認した。2)空撮測量システムで取得した複数の形状データの重ね合わせプログラムを作成し,同プログラムを用いることによって撮影方向による死角のない実岩塊の形状データを作成できることを確認した。3)岩塊形状の3次元FEM解析モデルを生成する数値解析モデル化プログラムを開発し,同プログラムで実験模型の解析モデルを作成し,背面接着長と卓越周波数の関係を十分な精度で解析できることが確認できた。4)空撮測量システムと数値解析モデル化プログラムで作成した3次元FEM解析モデルによる数値解析結果を利用して岩塊の崩落危険度を評価する手法を提案し,実岩塊の評価事例を示した。本検討により,岩塊の背面接着状況,材料物性,作用荷重などの諸条件から岩塊の崩落危険度を推定できる一連のツールが開発された。