抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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パイナップル果汁中のプロテアーゼ活性に対するマイクロ波加熱の影響を検討した。果肉50gをホモジナイズし,500W電子レンジでマイクロ波を照射し,加熱後の果汁温度は30秒:45°C,40秒:52°C,50秒:60°C,60秒:66°C,70秒:75°C,80秒:81°C,90秒:87°Cだった。加熱後の残存プロテアーゼ活性は30秒加熱までは92%とほぼ安定であったが,40秒で82%,50秒で62%と低下した。60秒になると7%と急激に低下し,70秒では完全に失活した。両者の変化からプロテアーゼが完全に失活する温度は約75°Cとなり,過去の報告の68°Cで活性1.3%,78°Cで完全失活の結果とほぼ一致した。陰イオン交換体に吸着,非吸着画分のインキュベーターによる3分耐熱試験ではほぼ完全に失活する75°Cとも一致したが,今回の試料果汁を3分加熱試験に供すると,完全失活温度は85°Cで,75°Cでの残存活性は約55%だった。今回の果汁ではプロテアーゼが粗抽出で,夾雑物が酵素を安定化する方法に働いたことを示唆した。