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J-GLOBAL ID：201402230353881040   整理番号：14A1402945

「あつまり」と「ふるまい」から問う:高分子らしさとは?Tetra-PEGゲルに見るゲルと一本鎖の関係

著者 (2件)： 酒井崇匡 (東大 大学院工学系研究科) ,  片島拓弥 (東大 大学院工学系研究科)
資料名： 高分子  (Polymers)
巻： 63  号： 12  ページ： 860-861  発行年： 2014年12月01日 
JST資料番号： F0168A  ISSN： 0454-1138  CODEN： KOBUA3  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 著者らが開発したTetra-PEGゲル[Macromolecules,41,5379(2008)]の大変形の力学挙動を解析した研究を紹介した。1)はじめに,では一般に高分子ゲルはもろく大変形が困難であり,また高分子網目が生来持つ不均一性のために系統的な実験を行うことが困難であったことなどについて述べた。2)Tetra-PEGゲルの大変形力学特性,ではTetra-PEGゲルは不均一性が強く抑制されており,網目構造の系統的な制御が可能であること,また均一性に由来する大きな変形性を有していることを述べた。Tetra-PEGゲルの応力-延伸比曲線と最大延伸度-(φ/N)関係(φは高分子体積分率,Nは架橋点間重合度)を調べた結果を紹介した。高分子ゲル網目の最大延伸挙動は高分子一本鎖の挙動とは異なり,鎖が架橋された影響を考慮する必要があることを指摘した。3)大変形力学特性へ与える結合性の影響,では前駆重合体の分子量と濃度を固定し,ゲル化反応前に一定の割合で活性エステルを分解させることにより結合率を制御したTetra-PEGゲルを作製し,結合性が大変形挙動に及ぼす影響を調べた研究を紹介した。4)おわりに,では高分子ゲルを増幅装置として用いることにより高分子ゲルの特性から高分子一本鎖の様々な特性を推測できるる可能性を示唆した。

シソーラス用語： *ポリエチレンオキシド ,  ゲル化 ,  *ゲル ,  高分子鎖 ,  *大変形 ,  非線形解析 ,  *物理的性質 ,  不均一性 ,  ネットワーク構造 ,  *挙動 ,  応力歪曲線 ,  分子量 ,  比率
準シソーラス用語： *PEG【重合体】 ,  ポリマゲル ,  延伸比 ,  *応力ひずみ挙動 ,  架橋点間分子量 ,  *高分子ゲル ,  大変形解析 ,  網目構造 ,  網目構造体 ,  *力学的性質

分類 (3件)： 高分子固体の構造と形態学  (CG02022M) ,  高分子固体の力学的性質  (CG02023D) ,  高分子の物性一般  (CG02001Z)

引用文献 (3件)：

• T. Sakai, et al., Macromolecules, 41, 5379 (2008)
• Y. Akagi, T. Sakai, et al., RSC Advances, 3, 13251 (2013)
• W. Kuhn, J. Polym. Sci., 1 (5), 380 (1946)

タイトルに関連する用語 (4件)： ふるまい ,  高分子 ,  PEG ,  ゲル