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J-GLOBAL ID：201402249329143481   整理番号：14A0227214

循環キャピラリー養液栽培システムを用いた高糖度トマト生産におけるNO₃-N供給量による成育制御

Growth Control by NO₃-N Supply in Production of High Soluble Solids Tomato in a Recirculating Capillary Hydroponic System

著者 (2件)： 大石直記 (静岡県農林技術研究所) ,  守谷栄樹 (中部電力 エネルギー応用研究所)
資料名： 植物環境工学  (Journal of Science and High Technology in Agriculture)
巻： 25  号： 4  ページ： 183-194 (J-STAGE)  発行年： 2013年 
JST資料番号： L1430A  ISSN： 1880-2028  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 培養液の循環再利用が可能な循環キャピラリー栽培システム(RCS)を用いた高糖度トマトの3段摘心養液栽培において,基本培養液の給液によるNO₃-N供給量が成育,収量および果実糖度に及ぼす影響を検討した.栽培期間におけるNO₃-N供給量が少ないほどトマトの地上部生体重,地上部乾物重,葉面積および収穫果重は減少したが,果実糖度は9 %以上で差はみられなかった(試験1).第2 花房開花期まで少ないNO₃-N供給量で,その後に増加させたS-M区の葉面積は,栽培期間を通じて充分なNO₃-Nを供給したM-M区に比べて小さいが,果実糖度は10 %以上に上昇し,同等の収穫果重が得られた(試験2).さらに,第2 花房開花期までNO₃-N供給量をM-M区の1/2 量としその後に2 倍量に増やしたS-L区の葉面積はM-M区に比べて小さく,LAIが小さく群落内の相対光量(RLI)が大きい特徴がみられた.S-L区およびM-M区の果実糖度は8 %以上で差が無かったが,S-L区の収穫果重は5.7 Plant m^-2以上の栽植密度でM-M区より多かった(試験3).試験1~3を通じて,面積当たり収量はLAIが2.5以上になると増加が鈍化する傾向がみられたが,S-L区(試験3)の面積当たり収量はLAIが大きい条件下で大きい傾向がみられた.以上から,RCSを用いた高糖度トマト生産における基本培養液に基づくNO₃-N供給量の変更は,高栽植密度下で面積当たり収量を増加できる成育制御法として有効である.(著者抄録)

シソーラス用語： *トマト ,  *養液栽培 ,  硝酸態窒素 ,  糖度 ,  成長段階 ,  葉面積指数 ,  栽植密度 ,  *窒素肥料 ,  *肥効
準シソーラス用語： 開花期

分類 (2件)： 野菜  (FC03043X) ,  施肥法・肥効  (FB05030Y)

引用文献 (24件)：

• 高市益行. 水分・塩類ストレス制御による高糖度トマトの栽培技術. 農林水産技術研究ジャーナル. 28(5): 15-18. 2005
• Romero-Aranda R., Soria T., Cuartero J. Tomato plant-water uptake and plant-water relationships under saline growth conditions. Plant Sci. 160: 265-272. 2001.
• 岡野邦夫, 中野有加, 渡邉慎一, 池田敬. 果実発育期の塩類ストレスによる一段養液栽培トマトの果実品質の制御. 生環調 40: 375-382. 2002.
• 大石直記, 守谷栄樹. 高濃度培養液を利用した高糖度生産に適した循環キャピラリー栽培システムの開発. 植環工 20: 165-175. 2008.
• 寺林 敏. トマト養液栽培における培養液養分の量的管理. ハイドロポニックス. 20: 65-67. 2007.

タイトルに関連する用語 (7件)： 循環 ,  キャピラリー ,  養液栽培 ,  糖度 ,  トマト ,  供給量 ,  成育