抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では音響拡張現実システムに利用するヒアスルー環境を実現するために,ステレオ骨伝導ヘッドホン(BCH)とバイノーラルイヤホンマイク(BEM)の2つのオーディオ出力デバイスを比較した。拡張現実システム実現のためには,音響デバイスによって提示されるアノテーション音声と,現実の環境音による周囲からの妨害の影響を評価する必要がある。本稿で我々はスピーチバブルノイズによる妨害を想定した音声明瞭度を比較した。まず,BCHとBEMは了解度の平均値はほぼ等しいが,被験者ごとの信頼区間幅の違いが大きいことがわかった。次に,BEMに外耳道伝達関数を考慮した補正フィルタを用いることを検討した。その結果,フィルタを適応したBEMは,自然聴取の条件より,-12dB条件で音声了解度は少なくとも10%改善した。全体として,どちらのデバイスも了解度は高く,拡張音響現実用のデバイスとしては十分利用可能であることがわかった。(著者抄録)