抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,数百世帯規模の世帯の膨大な電力需要データの分析方法について論じる。電力小売全面自由化以降の時代では,数百~数千世帯単位での需給計画を立てる可能性があり,その規模で集約した家庭の電力需要の特徴を把握し,精度よく予測する必要がある。また,スマートメーターや各種エネルギーマネジメントシステムなどの導入により,電力需要やその予測に用いるための各種データ量が膨大になることが予想され,それを処理するための情報処理能力が増加していくことが想定されている。そこで,本報では,約700世帯の戸建住宅で計測された電力需要の特徴を把握し,世帯数の変化と平滑化効果の関係を評価した。その結果,夏期や冬期などの需要が大きい時期や,一日の中でも電力需要のピークとなる時間帯においては,数十世帯~100世帯程度の規模までは平滑化効果が効くことが確認できた。また,100世帯のランダムサンプリングを行った需要データから全体の需要ヘアップスケーリングを行った場合には,絶対誤差率6.3%で推定できることを確認した。更に,その程度の誤差率で推定できていれば,筆者らが開発している需要予測の手法では,全データを扱った場合とほぼ同等の精度で予測できることが確認できた。