抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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タクシーは事業用自動車の中でも台数あたりの事故が多く,2010年はトラックの約4倍,バスの約3倍事故が発生している。その原因として,不慣れな道路や狭い道路,繁華街などを走行したり,バックで方向転換するといった特殊な運転機会が多いことや,乗務時間が長いことによる運転疲労の問題がある。本研究では,タクシードライバーの休憩の取り方について事故反復者と優良運転者の差異を検討することを目的とする。休憩回数,合計休憩時間,最大連続走行時間は,事故反復者と優良運転者で有意差はなかった。一方で,休憩一致度は有意差があり,優良運転者は毎乗務同じ時刻に同じ長さの休憩を取る傾向があると明らかになった。毎乗務同じ時刻に同じ長さの休憩を取ることは,安全に寄与する次のような利点を推察できる。例えば,規則正しく食事や仮眠を取ることで,身体への負担を軽減することができる。休憩に向けてペース配分しながら運転することができ,過度の疲労や乗務意欲の低下を防止することができる。運行管理者はドライバーに対して,休憩量を増やすように指導するだけではなく,毎乗務休憩を一致させるように指導することが重要と考えられる。