抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,窯業が地域の基幹産業となっており,手仕事を遵守しつつ近代化を受容してきた小石原焼の里を対象に,小石原焼における伝統的な作業工程の変容を捉え,作陶と文化的景観の関係を明らかにすることを第一の目的とする。また,直接目に見えない人間と自然との関係からなる景観を把握するための分析手法を提示し,小石原焼の里の文化的景観の理解に必要な今後の支援策を提言することを目的とする。小石原焼の里が研究対象として適切である理由は,1)他の産地とのつながりをもつ重要な拠点であること,2)昔から変化を受容しながら発展してきたこと,3)地域を代表する産業であること,である。文化的景観の変化の要因としては,「窯元数の増加」「道具の変化」「外部資源利用」「販売形態の変化」「観光化」の5要因が把握された。本研究では,さらに伝統工芸における不可視な作業をシーン景観として捉える分析手法を提示した。それは,1)変容しながらも伝統的技法が残っていることの把握,2)窯元を巡り,目にすることにより,その伝統に対する認識を深めること,3)文化的景観の理解のために,窯元の活動への支援を行うこと,である。