ワインの香り学習用香料サンプル(Le Neu du Vin)を匂いセンサーに記憶させるソムリエ表現法を構築し,それを用いてドリップやインスタントコーヒーの香りの判別,および香りの情報取得について検討した。2種類のコーヒーは従来の基準ガス及び香料サンプルとの類似度表現法によって判別可能であるが,臭気指数相当値は同等であった。ドリップコーヒーの方がより複雑な香りを呈し,基準ガスやワインの香り軸で表現されやすいが,ヒトが感じる香りの強さとしてはインスタントコーヒーと差がないことが明らかになった。香り情報については,クラスター解析と類似度表現法の両者から従来法とは異なる情報を獲得できた。