抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,異常気象や梅雨期における集中豪雨が毎年のように発生し,斜面崩壊をはじめとする数多くの土砂災害が発生している。降雨による斜面崩壊メカニズムの解明について,極限平衡法による斜面安定解析や有限要素法による斜面解析について,いくつかの既往研究が行われている。また斜面崩壊のような大変形挙動を表現するために,有限差分解析法による斜面崩壊予測や地滑りシミュレーションが行われている。本報告では,異常気象と土砂災害との関連を整理し,集中豪雨による斜面崩壊のメカニズム解明のためのアプローチを示した。有限差分法に基づく応力-浸透流連成解析手法を示し,既往の室内雨水浸透実験の再現解析を実施した上で,解析手法の妥当性を検証した。雨水浸透における地盤内の間隙水圧の変動と剪断ひずみ分布との関連をケーススタディにより考察し,局所的地盤が不安定となる状態を詳細に調べるとともに,2009年7月の九州北部での集中豪雨で発生した斜面崩壊現場に適用して,浸透流による斜面崩壊メカニズムを考察した。最後に今後の斜面対策あり方についても述べた。