抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本文ではLNG(液化天然ガス)を燃料とするガスタービンの総合効率を向上させるための舶用コンバインドサイクルシステムの検討とその結果について述べる。コンバインドサイクルとはガスタービン排ガスを熱源に蒸気を生成し蒸気原動機で電力を回収する複合発電を指し,陸上コンバインドサイクルプラントでは電力への変換効率が最高60%以上となっている。船舶では2000年に就航した大型客船Celebrity Millenniumが数少ない導入事例の一つである。コンバインドサイクルは大まかに,作動流体(熱媒体),排熱回収熱交換器(HRSG),蒸気原動機を含む動力回収システム,から構成されている。本検討で使用した主機はSolar社のTitan250ガスタービンで,出力は22370kW,熱効率は40%である。本文では近年の舶用燃料の価格動向,環境規制及び蒸気原動機の技術動向を踏まえて,LNGを燃料とする舶用ガスタービンのコンバインドサイクルのシステムを検討し,作動流体に水を,排熱回収に強制循環式のプレートフィンを有するハイフィンチューブ熱交換器を,動力回収に高速半径流タービンを,それぞれ選択したテストケースにおける仕様にした。そして排熱回収熱交換器の仕様,回収動力及び総合効率を試算した。その結果,主機100%負荷での出力22,370kWに対して回収動力は3,381kW,動力に関する総合効率は44.06%になったことを示した。