抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,走行中の鉄道車両が鹿と衝突する事故が増え,鉄道事業者にとって無視できない問題となっている。そこで,衝突事故防止の観点から,線路周辺での鹿の行動を調査した結果,主に3種類の行動(線路内逃走,立ちすくみ,直前横断)が衝撃事故の発生と関係していることが明らかになった。これらの行動を減少することを目的として,自動車との交通事故対策として研究されている鹿警戒声に着目し,基礎的な試験を実施した。飼養されている鹿,野生の鹿の両方共に,警戒声の吹鳴に対して注目行動を示すことを確認した。また,断続的な音のほうが効果的であることが示唆された。これらの結果から,警戒声を利用して危険な行動を抑止することの可能性を示した。実用化のためには,さらに研究を行う必要がある。また,鹿止め柵や走行速度の抑止などの他の対策とも組み合わせることで効果の向上を図ることも重要と考える。