抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本論文は,通勤交通における鉄道に対する路線バスの補完性について報告した。先ず,鉄道は,国内の都市圏において平日の全トリップに占める代表交通手段としての分担率が14.9%と公共交通機関の中では最も高いこと,本研究では,バスのサービス水準の差異と鉄道利用の差異を空間横断的に分析することにより,鉄道に対してバスが補完的である可能性を検討したこと等を報告した。次に,分析の方法,データの概要について報告した。更に,弾力性の推定結果と考察に関し,バス利用者数の弾力性,鉄道利用者数の弾力性,補完性の検討等について報告した。最後に,結論として,弾力性の推定結果からは,バス停距離とバス路線長に対して鉄道需要とバス需要が同じ傾向を示すことから,バスサービスの向上が鉄道需要の増加の一端を担う可能性があること,駅へのアクセスとして利用可能な路線バスは,鉄道に対して補完的な役割を一定程度担いつつも,必ずしも常に補完的であるわけではなく,競争的あるいは代替的な存在でもあること等を報告した。