抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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酸素を速やかに吸収放出するZr-Ce-Pr-O系酸化物は,自動車排ガス浄化のための助触媒として重要である。Zr-Ce-Pr-O系に現れる酸化物は総て蛍石(CaF
2)に関連する構造を有し,L. EyringのグループがPr-O二元系に現れる相転移を長年(1953~2006年)研究している。Pr-O系状態図のおけるm=4相近傍の測定結果で,薄膜試料の場合,Pr
nO
2n-
2と整合性の良い,広義にはCaF
2類似であるC-希土構造Y
2O
3の基板は,試料全体に渡って歪を与えていると思われる。Zr-Ce-O系における相転移に関して,ZeO
2-CeO
2系の中温域におけるZrO
2組成側の正方t相と中間組成域に広がる準安定t’相およびCeO
2組成側の準安定なt”相と立方c相がCaF
2およびCaF
2類似相として重要となる。自動車排ガス浄化用Zr-Ce-(Pr,Nd)-O系酸化物粒子で,ZrO
2とCeO
2の組成比が1:1のt’相などの試料を還元すると,陽イオンが規則配置したCe
3+3Zr
4+2O
7のパイロクロア相が現れ,この準安定な相をκ-CeZrO
4相と命名した。Zr-Pr-O系酸化物粉末を得た固溶体は,F
2相とは結晶系,存在温度ともに明らかに異なり,λ-(Zr
1/4Pr
3/4)相と命名した。Zr-Ce-Pr-O系に関しては,触媒金属にNiを選択して触媒反応への応用を検討し,メタン水蒸気改質反応の結果を示した。