抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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固定されたカメラで撮影される映像を観察者の観測している映像とみなし,複数台のプロジェクタを用いるプロジェクタ-カメラ系で所望の色の見えを実現する投影色補正技法を検討した。本論文では,カメラ端末はプロジェクタ端末の情報を持たず,集中的な最適化は行えないこと,及びカメラ端末からプロジェクタ端末へはブロードキャスト型の通信手段しか持たないことを仮定し,分散最適化と融合しながら協調制御の観点から投影色補正を行うアルゴリズムを提案した。まず,領域間のばらつきを抑えるために,画素における重要度マップを用いた重み付き誤差に導入するスケーリング値を適応的,分散的に求める評価関数を設定した。次に,重み付き誤差画像をブロードキャストし,各プロジェクタが分散的に画素ごとの勾配を計算することで適切な投影画像,及び目標画像を生成できることを説明した。数値シミュレーションとプロトタイプを用いた投影実験によって本手法の有効性を示し,外乱光の影響や速応性と精度のトレードオフについて考察した。その結果,本手法を動画投影に適用する場合,毎フレームごとに画像が切り替わるような動画では投影色補正は難しく,構築したシステムの性能を定量的に見積もる必要性が示唆された。