抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高架橋上にスラブ軌道等の直結系軌道を敷設すると温度変化による桁の伸縮に伴いレールと桁との間にレール長さ方向の力が作用し,レールに付加軸力が発生する。このため,ロングレール化にあたっては,レール軸力分布を計算し,温度上昇時の圧縮側の最大レール軸力と低温時のレール破断時開口量の照査を行うこととされている。新幹線の高架橋上のスラブ軌道では,バラスト軌道の座屈安定性の検討を参考に圧縮側レール軸力の限度値を980kNとしてロングレール化が行われてきた。一方,レール破断時開口量の限度値については,過去の走行試験による検証や車輪の乗り移りに関する基礎的検討から,一般に70mmが用いられている。ここでは,スラブ軌道におけるロングレールの敷設範囲の拡大を目的とし,限度値の緩和の可能性を検討した。その結果は概要以下のとおりである。1)曲線半径700m以上のスラブ軌道にロングレールを敷設する場合,温度上昇に伴うレール軸力は1250~1300kN程度まで許容しても問題はないと推定される。2)走行シミュレーション手法による検討を実施した結果,検討した軌道条件の開口量150mmまでの範囲では70mmと比較して高速域での影響が小さいなどの結果から走行安定上の問題は生じないと考えられる。これらの結果から,ロングレールの敷設範囲を従来よりも拡大することが可能になる。なお,車両や軌道の不整等を考慮して適切な安全率を考慮して設計する必要がある。