抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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分散して大量導入されたPVの出力変動では平滑化効果が効くため個々のPVの出力変動より小さくなる。著者らは,これまで異地点の日射強度間の相関を用いた理論式から配電線の電圧変動について分析を行うことで,PVが配電線に複数台接続された場合に相関を考慮した時の電圧変動について定量的な分析を行ってきた。本論文では一辺の長さがkmオーダの領域において高密度で観測した日射強度データから算出した電圧変動と理論式から算出した電圧変動について比較を行うことで理論式の妥当性の確認を行った。また,観測データに基づく配電線各地点での電圧変動の大きさに見られる平滑化効果について,観測データを用い分析を行った。この分析により以下が明らかになった。1)相関係数の統計値(パーセンタイル値)を用いた平滑化効果の評価は,観測データから平滑化効果を直接的に評価した場合の結果とよく対応している。2)平滑化効果は日により大きく異なり,日射強度間の相関係数は日により0~1まで変化する。また個別地点の日射変動の大きい日でも相関の高い日が存在する。3)数km四方程度のエリアで最悪ケースでの電圧変動の分析を行う場合,平滑化効果を考慮する必要はない。この場合の平滑化指数は,相関係数を90パーセンタイル値により評価した場合ないしは相関係数1とした場合の理論式から算出した値と同程度である。