抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ボイラーや圧力容器の事故は稀ではあるが,一旦生じると致命的な危害を生じることが少なくない。リスクアセスメントとこれに基づく安全方策は,計画段階における安全のアプローチとして優れているが,現状では混乱も見られる。また,リスクアセスメントで同定した以外の危険(想定外)がいつかは必ず生じる。本稿では,安全のアプローチについて論理的考察を行うとともに,計画段階におけるリスクアセスメントが稼働率の向上に寄与しうることについて論じた。稀な事故への対処について,まず,メーカーにおけるアプローチを紹介した。圧力容器の安全システムに関する規格では,「リスク解析及びリスク査定による現実的なリスクの評価が必要となること」,また「許容限度値を超えることがありうる場合,調整システム,監視システム,安全システムを取り付けること」等が規定されている説明した。一方,ユーザにおけるアプローチでは,「重大な不測の事態が発生したら,まず,装置を止めて安全確認すること」を真っ先に明記し実践させることが重要であり,経営トップから第一線の労働者までが一貫して「不測の事態=停止」を基本原則とすることが安全な生産システムに求められていると述べた。