抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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カワウは自分に危険が及ばない刺激について非常に早く慣れる動物である。心拍数の計測からカワウは予測できない人間の動きに最も驚くことが明らかになった。かかしの忌避効果を高める方法,物理的な刺激の忌避効果について紹介した。カワウの飛来防除には,小さな養殖池であれば目合30cm以下のネットで覆ってしまうのが最も効率が高い。ネットの設置が困難な場合,慣れが生じる視覚的・聴覚的な忌避刺激は短期の防除には用いることができるが,長期の防除を必要とする場合は,物理的にカワウの飛来を防除するか,魚を隠す方法が効果的と考えられる。追い払いと個体数管理や隠れ処の設置,テグス張り等の方策を組み合わせて忌避効果を高める必要がある。カワウは河川生態系の高次捕食者としての役割を担っており,個体数や分布状況,被害状況等の生態学的なデータを見ながら,被害が容認できる個体数のカワウとの共存を目指すことが大切である。