抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現在,コンクリート構造物の維持管理の重要性が一般的に認識されるようになりつつあり,土木分野においては橋梁構造物を中心に点検や調査が行われている。コンクリート構造物の耐久性を向上させるためには,コンクリートが密実であることが重要であり,その中でも「かぶり」や「かぶりコンクリート」とよばれるコンクリート表面と鉄筋までの間のコンクリートの品質が大きく影響することが広く知られるようになっている。日本非破壊検査協会では,衝撃弾性波法で一般に実施するコンクリート表面を打撃体によって打撃する際の,打撃体がコンクリート表面に接触する時間(接触時間)によってコンクリート表層の品質である硬さおよび間接的に物質移動抵抗性を評価する新しい手法について「NDIS 3434-2接触時間」として規格化するため原案作成委員会を組織して検討している。本文では,その試験方法と規格の概要について紹介する。打撃体とコンクリートが接触すると衝撃加速度計に加速度が生じて,打撃力波形の振幅値が大きくなり,接触が終了すると打撃力波形の振幅値は接触開始前と同程度となる。受信波形からコンクリート打撃面と打撃体との接触の開始時刻と終了時刻をそれぞれ読み取れば,これらの時刻の差から接触時間が測定される。接触時間の測定結果は,コンクリート表面の硬さ,使用するコンクリートの材料や配合,コンクリート打撃面の曲率,コンクリート打撃面の質量,中性化や塩害などのコンクリート表面からの劣化進行の有無,これらの複数の要因により変化する。