抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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太陽光発電(PV)などの再生可能エネルギー(RE)が電力系統へ積極的に導入され,また,RE出力をローカルな系統へ導入し,統合制御,高効率な運用等を目的としたマイクログリッド(MG)の開発も積極的に行われている。しかしながら,PV出力は変動が大きく,気象条件に依存するため,既存電力の代替としてPVを電力系統に直接,大量に導入することは困難であり,PVを安定な電源として見なすために,蓄電池等のエネルギー貯蔵装置(ESS)と協調させる方法が研究されている。PVや多くのESSは直流で動作するが,従来の系統においては交流方式の給電が行われているため,PVの出力やESSの充放電も交流に変換する必要がある。加えて,住宅で使われる各種電子機器荷は直流で稼働するものもあり,交直変換が必要である。そのため,給電距離がそれほど長くないMGにおいては,直流給電を用いることによって,交直変換器の段数を減少させることができる。本稿では,交流で給電を行うMG(ACMG)と直流給電を行うMG(DCMG)を定量的に比較した。MGの設計の際に需要に含まれる交流負荷,直流負荷の割合とMG内の供給方式がコストに与える影響について試算した。1軒の需要家を対象としたMGを設計する際には,わずかでも直流負荷が含まれている場合にはDCMGでの設計を行うことでコストが削減できる可能性が示唆された。また,複数の需要家をまとめて設計する際には,交流負荷,直流負荷の割合と供給方式がコストに与える影響はより顕著になることが示唆された。