抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,日本の環境教育研究の特徴や課題を明らかにし,それを踏まえて大きな柱の一つである公害教育研究を考えるための材料を提供する。日本における代表的な学術誌である本誌「環境教育」の査読対象である「総説」と「研究論文」を分析対象とし,107の論文を,一定の枠組みに沿って分類し,その傾向を見出すことで議論を進めた。その結果,考察で得られた知見は二点あった。一つ目は本誌を発行する日本環境教育学会は,実証主義的で実践的(もしくは個別技術的)な研究に偏っていること,二点目は公害教育が議論されていないことである。換言すると,一点目は欧米におけるパラダイム・シフトや手法の多様化との乖離が見て取れ,二点目は,国内の既存研究とも隔絶していることを示唆している。今後は,本誌の編集方針を明確にし,それについてオープンな議論を行なうことが重要であり,学術の発展にとっても大きな意義があるといえる。