文献

J-GLOBAL ID：201502217966931433   整理番号：15A0909575

KcsAカリウムチャネルの電場印加における表面増強赤外吸収分光法

Surface-enhanced IR absorption spectroscopy of the KcsA potassium channel upon application of an electric field

著者 (3件)： YAMAKATA Akira (Graduate School of Engineering, Toyota Technological Inst., 2-12-1 Hisakata, Tempaku, Nagoya 468-8511, Japan. ...) ,  SHIMIZU Hirofumi ,  OIKI Shigetoshi
資料名： Physical Chemistry Chemical Physics  (Physical Chemistry Chemical Physics)
巻： 17  号： 33  ページ： 21104-21111  発行年： 2015年09月07日 
JST資料番号： A0271C  ISSN： 1463-9076  CODEN： PPCPFQ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 表面増強赤外吸収分光法(SEIRAS)は電極表面における分子吸着の構造研究の強力なツールである(ATR-SEIRA)。電気化学システムと組合せて電場変化により誘起される構造変化を検出できる。全ての膜蛋白質は膜電場効果に従うが,異なる膜電位における立体配座変化およびそれらの官能性との関連はチャネル蛋白質を除き詳しくは研究されていない。本総説は典型的なチャネルの,KcsAカリウムチャネルの電位依存性の官能性および構造変化の背景となる情報を要約し,KcsAチャネルの電位印加における表面増強赤外吸収分光法の適用を示した。カリウムチャネルはK⁺が脱水K⁺イオンが骨格カルボニルと相互作用する,選択性フィルタと呼ばれる構造部分を選択的に浸透することを許容した。K⁺が存在しない場合,選択性フィルタは非伝導性の崩壊立体配座への配座転移を生じた。電場印加のためにKcsAチャネルを金表面に上向きまたは逆の分子配向により固定化した。K⁺またはNa⁺溶液中のSEIRAスペクトルはOCOカルボキシル基の骨格構造変化および局所変化を明らかにした。負電位の印加においてOCOのスペクトルはK⁺溶液中でのみ増強された。これらの結果は負電場がK⁺局所濃度を蓄積させ,これに伴って崩壊フィルタが伝導性立体配座に変化することを示した。ATR-SEIRAは膜蛋白質の電場下における検討の従来例を見ない実験手段を与えた。Copyright 2015 Royal Society of Chemistry All Rights reserved. Translated from English into Japanese by JST

シソーラス用語： *赤外反射吸収分光法 ,  *カリウムチャンネル ,  *膜貫通タンパク質 ,  電場効果 ,  ATR分光法 ,  膜タンパク質 ,  *立体配座 ,  配座転移 ,  分子配向 ,  吸着 ,  電解質溶液
準シソーラス用語： KcsA ,  *表面増強赤外吸収分光法

分類 (5件)： 細胞膜の輸送  (EF04020R) ,  分子構造  (EB03020Y) ,  電極過程  (CB07040U) ,  有機化合物の赤外スペクトル及びRaman散乱,Ramanスペクトル  (BM08064T) ,  高分子の立体構造  (CG02031G)

タイトルに関連する用語 (4件)： KcsA ,  カリウムチャネル ,  電場印加 ,  表面増強赤外吸収分光法