抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本講演では本研究室がこれまで手がけた液相プロセス技術によるナノカプセル,すなわちコア-シェル粒子の作製とその諸特性に関する研究を紹介する。これまでに対象としたナノカプセルのシェル材はシリカ(SiO
2),ポリスチレン(PSt),およびチタニア(TiO
2)である。SiO
2シェルによるコーティング,すなわちSiO
2ナノカプセル化に関しては,Au,Ag,Co,AgI,CoPt,PtRu,Gd化合物(GdC),蛍光ビーズ,量子ドット(QD)およびGdCカプセル化SiO
2(SiO
2/GdC)をコアとして用いた。Au/SiO
2およびAg/SiO
2ナノカプセルコロイド溶液の消衰スペクトルの挙動はMie理論で説明できた。Co/SiO
2およびCoPt/SiO
2ナノカプセルにおいては,空気中での熱処理にもかかわらず,酸化されることなく結晶化が進行し,磁気的特性を発現した。PtRu/SiO
2ナノカプセルは触媒活性を示し,その活性は長時間安定であった。Au,AgI,GdCおよびSiO
2/GdCのSiO
2ナノカプセルはX線造影剤としての機能を発現した。GdCおよびSiO
2/GdCのSiO
2ナノカプセルはMRI造影能も示した。蛍光ビーズ/SiO
2ナノカプセルの蛍光強度は未ナノカプセル化のものと比べて長時間安定であった。QD/SiO
2ナノカプセルはマウスの臓器を造影する蛍光マーカーとして機能した。TiO
2シェルによるコーティング,すなわちTiO
2ナノカプセル化に関しては,SiO
2,PStおよびSiO
2/PStナノカプセルをコアとして用いた。SiO
2/TiO
2ナノカプセルはその良好な単分散性からフォトニック結晶の素材として利用可能であった。PSt粒子およびSiO
2/PStナノカプセルをコアとするSiO
2ナノカプセルは,それぞれ空気中での熱処理およびテトラヒドロフランへの浸漬によりPSt部分を除去可能であり,それぞれ中空TiO
2ナノカプセルおよびSiO
2を内包する鈴状TiO
2ナノカプセルへと構造の変化が可能であった。PStシェルによるコーティング,すなわちPStナノカプセル化に関しては,Au/TiO
2ナノカプセルをコアの対象とした。...(著者抄録)