抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,内水面における漁業被害をもたらすカワウによる淡水魚の食害を防除する方法について紹介した。養鯉業においては1~2羽のカワウの飛来にも注意を払う必要がある。池の防除としてはネットやテグスを張る方法があるが,河川では水中に魚の隠れ家をつくる対策方法が効果的である。特に,河床に20~30mごとに鉄筋を打ち込み,その鉄筋に縦につなげた竹を括り付ける「竹伏せ」と呼ぶ方法が簡便かつ有効な対策である。竹伏せ設置で気をつけることは,竹を水深60~70cm以下の浅い場所に設置することである。竹を利用するこの対策法は,近年問題となっている放置された竹林の有効利用にもなる。しかし,豪雪地帯の新潟県では竹が利用しにくいことから,間伐材の枝をまとめた「粗朶」という構造物を用いた隠れ家が有効である。今後,養魚場におけるカワウ防除のための手軽に設置でき,魚が隠れられるような構造物の開発が求められる。