抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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カーブミラーは交差点やカーブの見通しの悪さを補うために設置されており,一定の事故防止効果をあげているが,カーブミラーには凸面鏡が用いられているために距離感や速度感がつかみにくいことが問題であって。本研究は,ミラー越しの交差車両に対する認知距離がどの程度ずれるのか。またその範囲はどの程度かを実験的に明らかにした。実験方法として,2枚の刺激画像を実験室に設置したスクリーンにプロジェクタを用いて投影し,実験参加者にどちらの画像に写っている交差車両のほうが近いと感じるか,その回答を求める方法を採用した。その結果,ミラー越しの交差車両は平均で直接見た場合の約1.2倍遠くに見積もられていた。実験参加者別に見ると,両者の認知距離が概ね等しかった実験参加者もいた一方で,ミラー越しの車両を約1.7倍遠くに見積もった実験参加者もいた。本研究によって,カーブミラーの利用は交差車両の有無を確認するだけにとどめ,交差点に進入するかどうかの判断は必ず目視で行うように啓発することで,ミラー越しの距離感を見誤った為に発生する事故を削減できると説明した。