抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
近年,電気自動車(Battery Electric Vehicle:BEV)やハイブリッド電気自動車(Hybrid Electric Vehicle:HEV)などの電気駆動モータは,効率の高さから地球環境問題や化石燃料枯渇問題のために使われてきたが,その素早く正確なトルクのコントロール性能を活かした精密な車両運動制御のアクチュエータとしても使われている。この特性を活かした制御技術として,スリップ率に基づいた駆動力制御がある。この技術によって安全性,快適性,航続距離が改善できることが知られている。しかしながら,この技術を1ディファレンシャルギア,1モータ構成の車両に適用しようとすると駆動系共振の問題があり,共振を回避するために制御の安定性を確保するには,ドライバが違和感を覚えるほど制御の応答性を落とす必要があった。そこで,あらかじめドライビングスティフネスを算出し,そこから目標スリップ率を算出することで2重フィードバックループを1重にするという手法を開発した。この手法により,スリップ率に基づいた駆動力制御の応答性を改善することができ,目標とするトルクや加速度に高速でかつ精密に制御できる。この制御をBEVに実装し,低摩擦路面で試験し,その性能を実証した。(著者抄録)