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J-GLOBAL ID：201502246622935170   整理番号：15A0504815

フィリピン・ルソン島中央平原パイタン湖における完新世の湖底堆積物の粒度変化と古植生

Correlation between temporal variations of particle size and paleo-vegetation of the Paitan Lake in the central plain of Luzon, the Philippines

著者 (4件)： 田代崇 (日本大 大学院理工学研究科) ,  COLLADO Mario B. (フィリピン農業省) ,  渡邊眞紀子 (首都大学東京) ,  森島済 (日本大 文理)
資料名： 第四紀研究  (Quaternary Research)
巻： 54  号： 2  ページ： 87-95  発行年： 2015年04月01日 
JST資料番号： G0071A  ISSN： 0418-2642  CODEN： DAYKA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： フィリピン・ルソン島中央平原北部に位置するパイタン湖において採取した約9,400calBP以降の年代を示す湖底堆積物を用いて,粒度組成と古植生との関連を議論した。粒度分析の結果,湖岸からの距離が遠くなるほど,中央粒径は小さく,淘汰度は良くなることなどが示唆された。クラスター分析によって粒度組成を4つのタイプに分類し,これらのタイプとコゴン型および木本型の植物珪酸体の出現率との関係について考察した。この結果,粒度組成のタイプと植物珪酸体の出現率とは密接な関係があり,乾燥期を示唆する湖岸環境の粒度組成タイプではコゴン型の植物珪酸体が,湿潤期を示唆する湖心環境では木本型の植物珪酸体が多く出現することが明らかになった。粒度組成の変化は,降水量の増減に対応した湖水位変動(湖岸からの距離)を示しており,この乾湿に呼応して植生変化が生じていたと考えられる。(著者抄録)

シソーラス用語： 島 ,  *フィリピン共和国 ,  *湖沼堆積物 ,  *完新世 ,  粒度分布 ,  植生 ,  クラスタ分析 ,  オパール ,  古環境 ,  湖沼水 ,  水位変動 ,  植生変遷史 ,  放射性炭素法年代測定 ,  *堆積環境 ,  ルソン島 ,  古植生
準シソーラス用語： 植物珪酸体

分類 (2件)： 第四紀  (DE02070C) ,  堆積環境,層相  (DE05030F)

引用文献 (23件)：

• Abram, A.J., McGregor, H.V., Gagan, M.K., Hantoro, W.S. and Suwargadi, B.W. (2009) Oscillations in the southern extent of the Indo-Pacific Warm Pool during the mid-Holocene. Quaternary Science Reviews, 28, 2794-2803.
• Bronk Ramsey, C. (2009) Bayesian analysis of radiocarbon dates. Radiocarbon, 51 (1), 337-360.
• Department of Environment and Natural Resources(2010a) 1/50,000, Geologic map, 「URADANETA」. Mines and Geosciences Breau.
• Department of Environment and Natural Resources (2010b) 1/50,000, Geologic map, 「UMINGAN」. Mines and Geosciences Breau.
• Donders, T.H., Cremer, F.W. and Visscher, H. (2008) Integration of proxy date and model scenarios for the mid-Holocene onset of modern ENSO variability. Quaternary Science Reviews, 27, 571-579.

タイトルに関連する用語 (6件)： フィリピン ,  ルソン島 ,  完新世 ,  湖底堆積物 ,  粒度 ,  古植生