抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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CNT/アルミナ複合材料の破壊特性向上のための界面構造制御技術を構築することを主目的として,異なる温度条件で熱処理を施すことにより表面性状を制御したMWCNTを強化素材として使用した複合材料を作製した。MWCNT-アルミナ間の界面特性を実験的かつ定量的に評価するための手法として,FIB加工とSEM観察下でのMWCNT引張試験を組合せた試験法である「埋込長さ傾斜制御型引抜試験法」を提案した。MWCNT-アルミナ間の界面特性を実験的かつ定量的に評価することに成功し,2200°Cで熱処理を施したMWCNTとアルミナとの界面強度は平均で18.8±9.3MPaであった。熱処理によるMWCNTの表面改質がMWCNT-アルミナ間の界面特性の制御に有効であることが明らかとなり,1800°Cで熱処理を施したMWCNTは,2200°Cで熱処理を施したMWCNTと比べ,アルミナとの間により強固な界面を形成していることが示唆された。2200°Cで熱処理を施したMWCNTを使用した複合材料は,1800°Cで熱処理を施したMWCNTを使用した複合材料と比べ高い破壊特性を有していた。MWCNTの表面改質によりMWCNTの引抜け挙動の発現が促進され,MWCNTによる高靭化への寄与が増大したことが主たる要因であると考えられる。(著者抄録)