抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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効果的な省エネ家電制御や見守りなどのコンテキストアウェアサービスを実現するためには,家庭内における生活行動の認識が必須である。これまで,行動認識に関する研究は数多く行われているが,(1)多数のセンサを使用するため導入・維持コストが高い,(2)カメラやマイクを使用するためプライバシーを侵害する,(3)認識できる行動種類が少ないまたは認識精度が低いなどの課題が残されている。我々はこれまで,上記の課題(2)を解決することを目標に,電力センサおよび屋内位置センサのみを使った生活行動認識手法を開発し,6種類の生活行動を80%以上の精度で識別できることを確認した。本稿では,課題(3)の解決に向け,より多種類の行動をより高精度に識別するため,異なる機械学習アルゴリズムの適用や教師データとして用いるセンサデータの最適な時間幅の探索を行うとともに,課題(1)の解決に向け,屋内位置センサの精度や使用する電力センサの数といったセンサデータの粒度が生活行動の識別精度に与える影響について調査する。評価実験の結果,10種類の対象行動に対して,センサデータの粒度が最大の場合(位置推定誤差:~0.1m,電力計:16個)91.3%,最少の場合(位置推定誤差:~1m,電力計:3個)84.5%の識別精度を達成した。この結果から,屋内位置センサと電力計のみを用いて,90%以上の高い識別精度を達成できること,より低コストのセンサセットを用いた場合でも,80%以上の識別精度が達成できることが分かった。(著者抄録)