抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本におけるマツ材線虫病の分布北限地帯である東北地方で,マツ材線虫病の分布拡大過程を明らかにするために,マツ材線虫病によるアカマツおよびクロマツの枯死木と,マツノザイセンチュウの媒介昆虫であるマツノマダラカミキリの分布を,1980年から2006年に引き続き,2007年から2011年の分布図としてとりまとめた。分布図は,福島県,宮城県,山形県,岩手県,秋田県,および青森県が市町村単位にマツ材線虫病の発生とマツノマダラカミキリの捕獲頭数を調査した結果をとりまとめた,東北林業試験研究機関連絡協議会森林保全部会の内部資料図である東北地方におけるマツノザイセンチュウおよびマツノマダラカミキリの年度毎の分布図を基に作成した。マツ材線虫病による枯死木の分布は,日本海側では未被害地域であった青森県へと分布北限を拡大し,太平洋側では岩手県内陸の盛岡市まで分布北限を拡大した。(著者抄録)